今日からできる害獣予防10の習慣|寄せつけない家にする

害獣の被害は、ある日突然始まったように見えて、実際にはその前から条件が整っていることがほとんどです。餌になるものがある、隠れる場所がある、入れる隙間がある。この三つがそろった家は、動物にとって暮らしやすい場所になります。

裏を返せば、条件をひとつずつ崩していけば、選ばれにくい家に変えていけるということです。しかも、その多くは大がかりな工事ではなく、日々の習慣で対応できる範囲にあります。費用もほとんどかかりません。

この記事では編集部が、今日から始められる予防の習慣を十項目にまとめました。すべてを一度にやる必要はありません。ご自宅の状況に近いものから、ひとつずつ取り入れてみてください。

目次

餌になるものを断つ習慣

動物が住宅地に近づく最大の理由は、食べ物が手に入るからです。予防のなかでもっとも効き目が大きく、しかも今日から始められるのがこの領域になります。

  • 生ごみを前夜から屋外に出さない。収集日の朝に出す習慣にするだけで、夜のあいだの餌場がなくなります。
  • ごみ箱はふた付きで、重しやロックのあるものを使う。ネットだけでは持ち上げられます。
  • 庭の果樹の落果、家庭菜園の収穫し忘れをその日のうちに片づける。柿やビワは特に好まれます。
  • ペットフードを屋外に置きっぱなしにしない。夜のあいだに食べられていることがあります。
  • 屋内でも、袋のまま置いた米や乾物、菓子は容器に移し替える。ネズミは紙や薄いビニールを破ります。

意外な盲点になりやすいのが、善意で置いている餌です。庭に来る野鳥のために餌台を置いている、地域猫のために皿を出している、といったケースでは、そこが夜間に別の動物の食事場所になっていることがあります。餌台の下に落ちた種、皿に残ったフードは、日が落ちてから訪れる動物にとって手軽な食料です。やめる必要はありませんが、日没前に片づける、地面に落ちた分を掃くといった運用にするだけで状況は変わります。

ここまでが十のうちの五つです。餌がなくなっても近隣に餌場があれば通り道としては使われますが、住みつく理由は確実に減ります。生ごみの管理ひとつでカラスや猫の被害も同時に減るため、取り組む価値は大きいと言えます。

隠れ場所と通り道をなくす習慣

次に効くのが、敷地内から身を隠せる場所を減らすことです。動物は開けた場所を嫌い、物陰づたいに移動します。

  • 屋根や外壁に触れている枝を剪定する。木は屋根裏までの階段として使われます。
  • 庭やベランダに置いた資材、段ボール、使っていない植木鉢を整理する。物陰と巣材を同時に減らせます。
  • 雑草を伸ばしっぱなしにしない。足元が見通せる状態にしておくと、通り道として使われにくくなります。
  • 物置や車庫のシャッターを夜間に開けたままにしない。人の出入りが少ない空間は狙われやすい場所です。
  • 使っていない床下収納や納戸を定期的に開けて風を通す。人の気配があるだけで居つきにくくなります。

住宅が密集した地域では、自宅の枝を切っても隣家の木や電線、ブロック塀が経路になっていることがあります。自分の敷地だけで完結しないのが害獣対策の難しいところですが、屋根へ上がる最後の一歩をどこで踏んでいるのかを想像しながら敷地を見ると、思いがけない経路に気づけることがあります。夜間に足音がする方向をたどってみるのも手がかりになります。

これで十項目になります。剪定は年に数回で構いませんが、屋根に枝が触れているかどうかは季節ごとに変わります。夏に伸びた枝が秋には屋根へ届いていた、ということもあるため、成長期のあとに見ておくと安心です。

十の習慣を一覧で整理する

取り組む頻度と効き目の出やすさを一覧にまとめました。優先順位をつける参考にしてください。

習慣頻度主に効く相手
生ごみを前夜に出さない毎回ハクビシン、アライグマ、ネズミ
ごみ箱をふた付きにする一度の準備ハクビシン、アライグマ、カラス
落果や収穫残しを片づける実の時期は毎日ハクビシン、アライグマ
ペットフードを屋外に残さない毎日ネコ、アライグマ、ネズミ
食品を密閉容器に移す随時ネズミ
屋根に触れる枝を切る年に二回程度ハクビシン、イタチ、ネズミ
庭の資材や段ボールを整理する月に一回ネズミ、イタチ
雑草を伸ばしすぎない成長期は月に一回ネズミ、イタチ
物置や車庫を開け放さない毎日全般
使わない空間に風と光を入れる月に一回全般

上から五つは餌、下から五つは環境に関するものです。効き目が早く出るのは餌の管理のほうで、環境の整備はじわじわ効いてきます。どちらか一方ではなく、両方を並行して進めるのが理想です。

習慣だけでは足りない部分

正直に書くと、日々の習慣で防げるのは「寄ってくる理由を減らす」ところまでです。すでに建物側に開口がある場合、餌がなくても雨風をしのぐ場所として利用されることがあります。とくに屋根裏は、餌がなくても価値のある空間だからです。

そのため、習慣とあわせて建物の点検も必要になります。軒下、換気口、配管の貫通部といった箇所に隙間がないかを確かめ、見つかったら塞ぐ。この工程の考え方と資材の選び方は害獣の侵入口を塞ぐ方法にまとめています。

駆除を経験したご家庭であれば、なおさら点検の習慣が意味を持ちます。一度使われた家は条件がよかったという事実が残っているため、日常の習慣に加えて、決まった間隔で建物を見る仕組みをつくっておくと安心です。何をどの頻度で見ればよいかは駆除後の長期管理で具体的に整理しています。

また、忌避剤や超音波の機器に頼り切るのも避けたほうがよいでしょう。においや音による対策は、一時的に離れさせる効果が期待できても、慣れが生じます。餌と隠れ場所と隙間という条件が残ったままであれば、慣れたあとに戻られます。忌避はあくまで時間を稼ぐための手段と位置づけ、その間に環境と建物を整えるという使い方が現実的です。

すでに侵入されている場合の判断

予防に取り組む前に、いま棲みつかれていないかを確かめておく必要があります。棲みつかれている状態で餌だけ断っても、屋根裏の個体は出ていきません。次のような兆候があれば、予防ではなく駆除の段階だと考えてください。

  • 夜間や明け方に、天井裏で走り回るような音や、引きずるような音がする
  • 天井や壁に、雨漏りとは違う茶色いしみが出てきた
  • アンモニアのようなにおい、動物特有の獣臭が居室まで届く
  • 庭や軒下、ベランダの決まった場所にふんがたまっている
  • 家族に原因不明のかゆみや虫刺されが増えた

この段階では、自分で対処できる範囲が限られてきます。野生動物の多くは法律で保護されており、捕まえることも殺すこともできません。何が許されていて何が許されていないのかは害獣は自分で駆除できるのかで整理していますので、行動を起こす前に確認しておくと安全です。

まとめ

  • 害獣が住みつくのは、餌と隠れ場所と隙間の三つがそろったときです。どれかを崩せば選ばれにくくなります。
  • 効き目が早いのは餌の管理です。生ごみの出し方とふた付きのごみ箱から始めるとよいでしょう。
  • 屋根に触れる枝の剪定と庭の整理は、通り道と隠れ場所を同時に減らします。
  • 習慣だけでは開口の問題は解決しません。建物側の点検と封鎖をあわせて進める必要があります。

すでに物音やにおいが出ている場合は、予防よりも先に現状の確認が必要です。屋根裏の状態を自分で見るのが難しければ、調査だけでも対応してくれる業者に依頼するという選択肢があります。調査の費用や、そのあとの作業範囲は会社ごとに違うため、いくつか並べて比べておくと相談しやすくなります。

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